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恋愛小説家

<あらすじ>
私はバーデル・・・犬である。

これが私。かわいいやろ。
飼い主のサイモン・ビショップはここ、マンハッタンで活動している新進の画家だ。
あんまり才能は感じられないが・・・そこそこの生活はさせてくれてるので、まぁ良しとしよう。
異常なまでに私を好いてくれていて、大切にしてくれる。
もっとも、過保護気味ではあるがね。
ゲイである彼に好かれるのはちょっと遺憾だが・・・そこは飼い犬の宿命、目を瞑るとしよう。

いっつも抱っこしてベタベタしやがるんだ・・・
さて・・・このマンションの隣の部屋に困った人が住んでいる。
メルビン・ユドール。少しは名の知れた恋愛小説家らしい。
彼には困ったもんで、極度の潔癖性の上、かなりの毒舌家ときている。
いい歳こいて独身なのは性格が悪いからに違いない。
先日だって、目障りだからといってダストシュートから私をポイ捨てしやがった!
動物愛護協会が知ったらただじゃすまないんだからな!!

ユニバーサルスタジオのアトラクションより過激だぜ!
ある日、飼い主のサイモンが暴漢に襲われた。
街のゴロツキ連中を絵のモデルになんかするからだ、まったく。
酷い大怪我なもんで入院って事になったんだが・・・留守中、誰が面倒みてくれるんだよ?
この先どうやって喰っていけばいいんだよ!?

だから前々から言ってたのに・・・って、犬語わからんか
画商のフランクが、隣のメルビンを脅しつけて私の面倒を見させることなった。
あの偏屈じじいのところに居候なんて・・・ ま、生きてくためには仕方がないか。

厄介になるぜよ
ところがこのじじい、結構見所があることを発見した。
サイモンはドッグフードしかくれなかったのに、ここではローストビーフなんかを当たり前に出してもらえる。
それにタイルとタイルの継ぎ目を踏まずに避けて歩くあたり・・・私とも気が合う。

継ぎ目を踏まないのが紳士ってもんだろ
通っているレストランにいるキャロルと話すときなんかは可愛いもんさ。
キャロルと話したくって食べに行ってるくせに、毒舌はいて嫌われたり・・・
素直じゃないっていうか、なんていうか。

普通に喋れば良いだけなのに・・・一言多いんだよ!
ところがある日、キャロルが仕事を辞めたと聞かされた。
なんでも、子供が病弱で看病のために職場を変わるとかで。
それを聞いたとたんメルビンの奴、腕の良い医者と病院を手配しやがった。
治療費まで自分で払うって言うことだし・・・キャロルは感動したみたいだな。
いままでウサンクサイ医者ばっかりに診てもらってたからなあ・・・

「なんて素敵なんでしょう!今までと大違いよ!!」
とはいえ、キャロルは疑っていたみたいだ。
メルビンは自分に恩を売って、自分を抱きたいだけなんだって。
でも、違うんだな〜。
メルビンも気付いてないみたいだけど・・・これが恋ってもんなんだよな。
好きな女に良くしてやりたいってだけなんだよな。

「なんだろうね・・・このモヤモヤした気持ちは」
そうそう、サイモンは破産したんだってさ。
治療費と病院代、それに個展で絵も売れなくて・・・
マンションも手放さなきゃいけないらしい。
・・・・どーなっちゃうんだ、私は?
ふとやってきたメルビンが、絶縁状態の親に助けてもらうようにサイモンを説得した。
当然サイモンは初め渋ったけど、背に腹は代えられない・・・
結局ボルチモアの両親のもとへ金の無心に行くことになったんだ。
フランクがメルビンを同行させることにしたんだけど、当然メルビンは嫌がったさ。
「オカマと旅行なんてトンデモナイ!掘られる!!」って。
ま、私ぁペットホテルにお留守番なんだがね。
けど、なんでかキャロルも一緒に行くことになって・・・この先どうなることなんだか。

どんな旅になることやら・・・?
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